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歯周病

歯周病

歯周病とは

歯周病菌を減らすことで歯周病を改善し、歯をなるべく残す治療を提案します。
歯周病は、むし歯よりも歯を失う確率の高い病気ですが、初期には自覚症状が無いため、どうしても発見が遅れがちになります。
歯周病の治療は、スケーリングや薬剤などを使用して菌を退治することが基本です。ただし、症状によっては外科的処置を行うこともあります。歯茎の奥深く付いた歯周病菌を全て無くすには、相当の時間と根気が必要となります。いつまでも丈夫な歯を保つためには、医院での定期健診と毎日のしっかりとした予防ケアが大切です。

こんな症状はありませんか?

以下の症状にあてはまる方は歯周病の可能性が高いです!!

  • 朝起きたときに口の中がネバネバする
  • 歯を磨いた時に血が出る
  • 口臭が気になる
  • 歯と歯の間に食べ物がつまりやすい
  • 硬いものを噛むと歯が痛む
  • 以前に比べて歯が長くなったような気がする
  • 歯がグラグラする
  • 歯が浮いているような気がする
  • 歯茎が赤く腫れたり膿が出る

歯が少ないと要介護リスクは15倍

私たちが生きていく上で、食べることがとても大切です。食べるために必ず必要な器官が“歯”。ところが、歯の寿命は、長くなった平均寿命に追いついていません。歯を失う2番目の大きな原因…それは歯周病。

以前は歯を抜いてしまって終わりにして居たことが多かったですが
昔よりも歯を頑張って残すことが増えています。
なかでも歯周病は、糖尿病や心臓病と同じ仲間の生活習慣病に位置づけられています。
残った歯の数が少ない人ほど寿命が短くなる・認知症の発症率も上昇すると言われています。
しっかり自分の歯で食べるようにしましょう!!

要介護状態になるリスク(倍)

歯周病の進行

軽度

軽度の歯周病

歯ぐきに炎症が起き、歯との間「歯周ポケット」が深くなります。痛みはまだありませんが、ブラッシング時に出血することがあります。

中等度

中等度の歯周病

炎症が深まり、歯周病菌が顎の骨にまで達しています。歯周ポケットが深くなり、歯はグラグラしはじめます。

重度

重度の歯周病

顎の骨が半分以上溶けています。
歯周ポケットがかなり深くなり、歯はグラグラに。歯ぐきからは膿が出て口臭も増します。ここまでくると、最終的に歯は抜け落ちてしまいます。

歯周病の全身への影響

様々な研究の結果、歯周病は多くの全身疾患に影響を及ぼしていることがわかってきました。その代表的な病気は、心筋梗塞・糖尿病・誤嚥性肺炎・脳梗塞です。

歯周病はお口の中の病気ですが、全身の血流に乗って歯周病原菌は各臓器や血管に大きなダメージを与えます。歯周病と全身疾患は相互作用で良くも悪くもなるため、医科と歯科の連携が必要不可欠となります。また、早産・低体重児出産のリスクも高くなるため、出産前の歯科検診はとても重要です。生まれた赤ちゃんに歯周病原菌を移さないよう注意する必要があります。

歯周病の原因

歯の表面に絶えることなく形成される細菌性の膜をプラーク(歯垢)と呼びます。このプラーク(歯垢)が歯周病の原因です。
プラーク(歯垢)は歯の表面ででき、プラークからの毒素が歯ぐきにしみ込んでいきます。こうして歯の磨き残し等で歯茎のまわりに残った大量のプラークが炎症を引き起こすのです。

プラークは本来歯と同じ色なので見つけるのが困難です。ネバネバですが軟らかく歯磨きで取り除くことができます。取り除かないと、石灰化して硬くなっていき、歯石がつくられます。歯石にはプラークが付きやすく、新しく軟らかいプラークがざらざらした歯石の上に急速に形成され、これが炎症を引き起こし進行していきます。

歯周病の治療

歯周病治療は歯科医師による治療、歯科衛生士による専門的ケアと、患者さんによるホームケアで成り立つ共同作業です。この3つのどれが欠けても、治療の成功は難しいと言われています。患者さんの病気への理解がとても大切ですので、わかり易い説明を心がけています。

1.検査とブラッシング

最初に歯周病の進行状態を歯周ポケットの深さ、口腔内写真やレントゲン写真も撮影し診断します。また現状のブラッシングでどこが磨けていないのかをよく理解していただいた上で、効果的なブラッシング方法を学んでいきます。

2.スケーリング
(歯石除去)

歯石は歯面に付着したプラークに唾液中のリン、カルシウムが混じって石灰化したものです。歯に付着しておりそれ自体の病原性はありませんが、表面がでこぼこしていて、歯垢が付きやすいため、一般的に超音波スケーラーやキュレットスケーラーを使用して取り除きます。

3.歯質

歯槽骨の破壊が大きく、歯周ポケットが深い場合には、ポケットの外から器具で歯垢や歯石を取り除くことは不可能です。このような場合には、歯肉を開いて歯根を露出させ、歯垢や歯石を取り除いて歯根の表面を滑らかに整えます。

4.メインテナンス

治療が終わった後に継続して、良い状態を維持し、再発を防ぐことを言います。
そのためには、歯科医師のチェックと歯科衛生士による専門的なお口の清掃(クリーニング)を定期的に行います。
進行した歯周病の治療が終わった方は、1~3ヵ月のサイクルで来院し安定した歯茎の状態を管理していくことが大切です。

歯周外科

歯周外科

歯周組織再成療法とは

歯周病菌を減らすことで歯周病を改善し、歯をなるべく残す治療を提案します。
歯周病は、むし歯よりも歯を失う確率の高い病気ですが、初期には自覚症状が無いため、どうしても発見が遅れがちになります。

歯周病の治療は、スケーリングや薬剤などを使用して菌を退治することが基本です。ただし、症状によっては外科的処置を行うこともあります。歯茎の奥深く付いた歯周病菌を全て無くすには、相当の時間と根気が必要となります。いつまでも丈夫な歯を保つためには、医院での定期健診と毎日のしっかりとした予防ケアが大切です。

治療法

GTR法

歯周組織を再生させる歯周組織再生療法の一種です。
人工膜を挿入することで、歯周組織(歯槽骨や歯根膜など)の再生を誘導します。歯周組織が再生するスペースを確保することができます。骨は粘膜に比べて、再生に何倍もの時間を必要とします。そのため、歯周組織を再生する際には、先に粘膜が再生してしまいます。
そのため、「メンブレン」と呼ばれる人工膜を歯肉と骨の間に挿入し、骨の欠損部分に粘膜が侵入するのを防ぎ、歯周病によって溶けてしまった歯根膜や骨などの歯周組織の再生を促す治療法です。

エムドゲイン

歯周病によって失われた歯周組織の構成と機能を、完全に復活させるための歯周組織を再生誘導するための材料です。
歯周組織は、セメント質・歯根膜・歯槽骨からできています。その歯周組織は、歯の発生期に分泌されるエナメルマトリックスたんぱく質により形成されます。そのエナメルマトリックスたんぱく質を主成分としたブタ歯胚歯周組織使用再生材料が、エムドゲインです。

歯周病は、歯肉だけでなく、中程度~重症になると歯を支えるあごの骨まで溶かしてしまう感染症です。従来は、歯茎が下がってしまった歯周病に対して「フラップ手術」といって手術で感染した部分を取り除く方法が行われていました。ところが、このフラップ手術では骨を回復させることができないため歯根が露出したままとなり、知覚過敏になりやすかったり、審美的にも歯が長く見えてしまうという問題点があります。

エムドゲイン療法は、骨の回復を促す薬剤を塗布することで歯肉だけではなく骨の再生も促す再生医療です。骨が再生すれば歯茎も盛り上がるため、見た目も改善されます。エムドゲインの最大のメリットは、歯周病によって失われてしまった歯周組織(歯槽骨や歯根膜など)を再生させることで、適切なブラッシングがしやすくなり、プラーク(歯垢)や歯石が溜まりにくい形態にできることです。これによって、歯周病の進行や再発のリスクを低減できます。また、歯周病によって歯を支える骨が溶かされ、歯茎が下がることで歯が長く見えてしまうケースがありますが、エムドゲインで顎の骨を再生すれば歯茎も盛り上がるため、見た目の問題も改善されます。

リグロス

リグロス歯周組織再生療法は、エムドゲイン療法と同じように、骨の再生を促す薬剤を塗布して歯周病で失われてしまった歯周組織を回復させる治療法です。違いは薬剤に使われている成長因子の種類にあり、エムドゲインは豚の歯胚から抽出されたエナメル基質タンパク質を用いますが、リグロスはbFGFというヒトの成長因子を用います。エムドゲイン療法と同様に、条件にもよりますが高い治療成績を収めています。リグロスには、血管を新たに作り出す作用(血管新生作用)が含まれていますので、歯ぐきやあごの骨といった歯を支える組織をしっかりと再生させられます。
リグロス歯周組織再生療法は2016年から保険適応となったため、保険診療の範囲内で使用することができます。

GTG

CTG(結合組織移植術:けつごうそしきいしょくじゅつ)とは、FGGと同様に、歯肉の退縮によって周囲の歯とのバランスが悪くなったり、歯根が露出しているような歯肉が足りない部分に移植を行う方法です。上皮組織と結合組織の2層の組織を移植するFGGに対して、CTGでは結合組織のみを移植します。歯ぐきが退縮したりやせてしまったりした場合に行う治療方法です。上顎の口蓋から歯ぐきの組織を切り取り、足りない箇所に移植します。これにより、歯ぐきに厚みが生まれます。

手術では、上顎の口蓋から上皮組織の内側にある結合組織を切り取って、移植先の上皮組織と骨膜の間に移植します。もともとあった上皮組織を上から被せて縫合することから、FGGのような周囲との違和感がないため、前歯などの見た目の自然さが求められる部分に向いているといえます。

FGG

FGGとは、歯茎の足りない部分に移植する外科手術のことをいい、主に患者さん自身の上あごの口蓋[こうがい]から“上皮”をまとめて切り取り、足りない部分に移植します。歯茎の角化歯肉と呼ばれる部分が不足していると様々な弊害が起こることから、それを予防する目的で行われます。

歯周病が進行すると、歯肉が下がって歯が長く見えるようになり、さらに歯根の露出が始まります。FGG(遊離歯肉移植術:ゆうりしにくいしょくじゅつ)とは、そのような歯肉組織の破壊や歯槽骨の吸収によって歯肉が退縮してしまった部分に、別の場所の歯肉を移植する手術です。
上皮組織と結合組織の2層の組織を切り取って移植するため、手術自体は比較的簡単ですが、上皮ごと移植するため、移植後に周囲の歯肉との色の違いが見られる場合があります。手術では、上顎の口蓋から切り取った歯肉を露出部分に縫合して固定し、1~2週間後に抜糸を行います。

費用

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よくある質問

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